【受けループ考察3】受けループにおけるグライオンの役割

暇なので現環境におけるグライオンについて、自分の考えをメモ程度にまとめます。


(以降、グライオンポイズンヒール毒玉型であると仮定)
グライオンは一見して種族値に特徴はないものの、その特性とタイプにより独自の役割を持ったポケモンです。
一度でもこのポケモンを使ったことがある人にとっては当たり前かもしれませんが、7世代において「TOD」という最強の勝ち筋が無くなったこのポケモンの役割について、もう一度整理をしてみようと思います。
グライオンの役割は大きく分けて5つ存在すると考えています。

1.電気技の一貫切り
グライオンは「地面・飛行」タイプであり「電気・地面」技の一貫を切ることができる優秀な複合タイプです
受けループに限らず、サイクルを回すパーティにおいてはボルトチェンジで場をかき乱されることが多発します。その対策としてパーティに少なくとも1匹は電気の一貫を切れるポケモンが欲しくなってきます。
サイクルパに入れるポケモンは受け出しの回数を増やす為に回復技が欲しくなりますが、そもそも電気無効の耐性を持ち、かつ再生技を持つようなポケモンが限られてくるという問題があります。
実際、グライオンの他にこの条件を満たすことができるのはカバルドン,ヌオー,シロデスナ,トリトドン等の低速ポケモンに限られてくることが分かります。
グライオンの95というS種族値がなぜ大事なのかは以降の役割に対して大きく関係します。

2.あくび・ステロ展開への切り替えし

低速ポケモンだけでサイクル寄りのパーティを組むと、相手にほぼ無償でステロを撒かせることになったり、あくび展開に誰も抵抗できず起点にされてしまうことが多いです。
グライオンはメジャーなステロ撒きであるマンムーには弱いものの、ランドロスよりも速いSを持ち、毒玉発動によりあくびによる流しも許さないという面白い特徴をもちます。
ステロ撒きに対して上から毒を入れたり、身代わりを残すことができるので相手の後続に対して負担をかけることができます。また、あくびの起点になりにくいという点でもグライオンは評価されていると思います。

3.ギロチンや毒&みがまもによるサイクルカット

グライオン「受け」だけではなく「崩し」の役割も担っているポケモンです。
身代わりが残っている状態のグライオンが場にいるだけで耐性のない相手には毒が入ってしまいます。また、ギロチンを持っている場合には試行回数を稼ぐことに繋がります。
身代わりが残っている状態なら、仮に不利な対面からでも強引に相手を倒せるスペックがあります。
サイクルに参加できるポケモンでありながら、相手のサイクルを崩すことができる点も非常に優秀です。

4.ギルガルドヒードランへの安定した受け出し先
受けループを使っているとギルガルドヒードランの2匹は特に重くなりがちです。グライオンギルガルドのキングシールドの択にも強く、上から身代わりを貼れるので有利に立ち回ることができます。ゴーストZと襷めざ氷は受け出しできないので注意が必要ですが...
ヒードランに対しても毒で崩されることなく、風船ドラン以外なら上から地面打点で縛れるので有利です。
今も挙げたようにZワザの存在する7世代ではグライオンを役割対象に安心して投げれなくなりました。
あくまでこれらのポケモンに対しては「有利」程度であって、ギルガルド・ドラン対策をグライに全任するのは危険だと思います。

5.地面打点の存在

地面打点を持っているポケモンは、受けループで厳しいジバコイル等のボルチェン持ちに対して遂行速度を上げることができます。数は少ないですがシャンデラ、ウィンディ等にも強く立ち回れるのも地面打点の良い所です。
また、グライオン地震は7世代ではゲンガーへの有効打となるのも大事です。一撃でメガゲンガーを落とすにはAにかなり努力値を割かないと厳しいですがそれでも致命傷を与えることは可能になります。受けループの追い討ち枠の負担を減らす、見せ合いでゲンガーや電気を牽制する、という意味でも選出段階からグライオンは仕事をしています。

まとめ
ここまで読んで頂いてありがとうございます。グライオンを使ったことがない方でも「こんなに沢山の役割があるのか、たまげたなぁ...」と感じたのではないでしょうか?
恐らくですが上に挙げた1〜5の役割を他に満たすことができるポケモングライオン以外には存在しないと言っても過言ではないでしょう。大体の受けループにグライオンが入れられてるのはそれだけ強いから、当たり前です。
逆にグライオンを抜いた受けループでは1〜5の役割の要素がパーティの他のポケモンに対して求められてくるので、構築を組む難易度が一気に高くなります...
「これから受けループを使ってみよう!」と思っている方は是非この記事で挙げたグライオンというポケモンの役割を理解して回してみてください。だいぶ立ち回りや選出にも余裕が生まれてくると思います。
質問等がありましたらツイッターやこのブログのコメントにでもどうぞ。



(ここからは個人的な話題になりますが、グライオンについての理解を深める為に、シーズン3では敢えてグライオンを使わない縛りをした受けループを使っています。2000はメイン・サブ共に超えたので一応記事は書くと思いますのでお楽しみにして下さい。)